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CHIRASHI MAP

ひな祭りのちらし寿司・ご当地ばら寿司マップ

3月3日のひな祭りに囲みたいちらし寿司。
各地には、混ぜる・散らす・押すとさまざまな「ご当地すし」が伝わっています。

36品目
23都道府県
3分類
ABOUT

この特集について

◆

ひな祭りの料理として親しまれているちらし寿司ですが、農林水産省によると、料理そのものにひな祭りのいわれはないそうです。それでも、えびやれんこん、豆など縁起のよい食材を使い、華やかに盛り付けられることから、女の子の成長を祝うごちそうとして定着してきました。

地域に目を向けると、酢飯に具を混ぜ込む「ばらずし」、木枠で何段にも重ねて押す「箱ずし」「こけらずし」、地酒をまぶす鹿児島の「酒ずし」など、形も味もさまざまです。多くは祭りや祝い事、来客のもてなしに作られてきたハレの日の料理です。

このマップでは、農林水産省「うちの郷土料理」や自治体の資料で確認できた各地のちらし寿司・ばら寿司・押し寿司を、ばら寿司・押し寿司・混ぜ寿司の3つに分けて紹介します。ひな祭りの献立選びや、旅先での食べ歩きの参考にしてください。

MAP

地図で探す

◆

色のついた都道府県をタップすると、その土地のちらし寿司・ばら寿司が出てきます。

Japanese Prefectures Created by Geolonia (https://geolonia.com/). 沖縄 / Okinawa 鹿児島 / Kagoshima 宮崎 / Miyazaki 大分 / Oita 熊本 / kumamoto 長崎 / Nagasaki 佐賀 / Saga 福岡 / Fukuoka 高知 / Kochi 愛媛 / Ehime 香川 / Kagawa 徳島 / Tokushima 山口 / Yamaguchi 広島 / Hiroshima 岡山 / Okayama 島根 / Shimane 鳥取 / Tottori 和歌山 / Wakayama 奈良 / Nara 兵庫 / Hyogo 大阪 / Osaka 京都 / Kyoto 滋賀 / Shiga 三重 / Mie 愛知 / Aichi 静岡 / Shizuoka 岐阜 / Gifu 長野 / Nagano 山梨 / Yamanashi 福井 / Fukui 石川 / Ishikawa 富山 / Toyama 新潟 / Niigata 神奈川 / Kanagawa 東京 / Tokyo 千葉 / Chiba 埼玉 / Saitama 群馬 / Gunma 栃木 / Tochigi 茨城 / Ibaraki 福島 / Fukushima 山形 / Yamagata 秋田 / Akita 宮城 / Miyagi 岩手 / Iwate 青森 / Aomori 北海道 / Hokkaido
ばら寿司・ちらし押し・箱寿司系混ぜ寿司

※ 県の色は、紹介しているもの(いちばん上)の分類です。郷土の味は地域・家庭によって違います。

岡山ばら寿司・ちらし

まつりずし(岡山ばらずし)

県内全域

「岡山ばらずし」「備前ばら寿司」とも呼ばれる華やかなちらしずしです。江戸時代の倹約令に対し、具を寿司に混ぜ込めばおかずではないとして十種余りの魚介や野菜を入れたのが始まりと伝わります。蒸して温める「ぬくずし」という食べ方もあります。

サワラアナゴエビタケノコゴボウ
食べる時期・場面

春・秋の祭り、盆、法事など来客のもてなし

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岡山ばら寿司・ちらし

黒豆入りちらしずし

美作市(勝英地域)

黒豆の産地・勝英地域のちらしずしです。煎った黒豆を米と一緒に炊き込み、合わせ酢を加えると酢飯が桜色に色づきます。ごぼうやにんじん、かまぼこを混ぜ、錦糸卵やしいたけ、さやいんげんで飾ります。

黒豆ごぼうにんじんかまぼこ錦糸卵
食べる時期・場面

祭りや法事などの集まり

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岡山混ぜ寿司

どどめせ

瀬戸内市

見た目はばら寿司のような炊き込みご飯ですが、酢が混ぜられているのが最大の特徴で「煮込み寿司」とも呼ばれます。酸っぱくなったどぶろくをご飯にぶちまけた「どぶろく飯」が名前の由来とされます。

しいたけかんぴょうさといもたけのこえび
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京都ばら寿司・ちらし

丹後ばらずし

丹後地域

まつぶたと呼ばれる浅い木箱にすし飯を敷き、甘辛く炒り煮にしたサバのおぼろと錦糸卵、かまぼこ、紅しょうがなどを散らします。サバのおぼろは必須で、二段に重ねる家庭もあります。近年はサバ缶でおぼろを作ることも多いそうです。

焼きサバサバのおぼろ錦糸卵かまぼこ紅しょうが
食べる時期・場面

祭りや結婚式のほか、雛祭り・運動会・正月・盆など大勢が集まる席

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大阪ばら寿司・ちらし

ばらずし(大阪)

府内全域

刻んだ具をすし飯に混ぜ込む五目ずしです。関西では具を混ぜ込むスタイルが主流で「ばらずし」と呼び、刺身は必須ではありません。余った分は翌日に蒸して「蒸しずし(温ずし)」として食べる習慣もあります。

高野豆腐干ししいたけかんぴょうちりめんじゃこ錦糸卵
食べる時期・場面

祝い事や祭りなどハレの日。年間を通して食べられる

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大阪押し・箱寿司系

大阪寿司(箱寿司)

大阪市・府内全域

押し寿司や巻き寿司などをまとめた大阪の寿司の総称で、代表格は木枠で押す箱寿司です。明治時代に船場の寿司店が鯛やえび、あなごを使った箱寿司を考案し、色とりどりの一口寿司が観劇の幕間弁当や手土産として広まりました。

鯛えびあなご卵焼きしいたけ
食べる時期・場面

観劇のお供やハレの日のごちそう

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香川ばら寿司・ちらし

ばらずし(讃岐)

県内全域

酢飯に季節の野菜などの具を混ぜたハレの日のすしです。客用には酢じめのサワラやアナゴの照焼き、錦糸卵、木の芽などをあしらいます。宇多津町では砂糖が手に入りやすかった歴史から甘い味付けのばらずしが作られてきたと推測されています。

里芋ごぼう油揚げアナゴ錦糸卵
食べる時期・場面

神社の春秋の祭り、馬節句、ひな祭り、棟上げ、結婚披露宴、法事など

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香川押し・箱寿司系

押し抜きずし

県内全域

四角や扇、松、梅などの型にすし飯と煮た野菜をはさみ、上にサワラや山椒、そら豆、エビ、卵焼きを並べて押し出すすしです。サワラの旬に親類を招く「春祝魚(はるいお)」の主役とされ、嫁の里帰りの手土産にもなりました。

サワラそら豆山椒卵焼きエビ
食べる時期・場面

4月下旬〜6月のサワラの旬

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徳島ばら寿司・ちらし

金時豆入りばら寿司

県内全域

甘く煮た金時豆と旬の具材を酢飯に混ぜる徳島のばら寿司です。合わせ酢にすだちやゆこうなどのかんきつ酢を使うのが特徴で、「まぜくり」「かきまぜ」「おすもじ」などの呼び名もあります。陰暦10月の亥の日に作るものは「いのこずし」と呼ばれます。

金時豆すだちちくわこんにゃくごぼう
食べる時期・場面

祭りや節句などの祝い事。春の節句には山菜やたけのこを加えることも

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徳島押し・箱寿司系

押し寿司(牟岐・海陽)

海陽町・牟岐町

柚子酢「ゆうのす」を混ぜた酢飯を四角い押し枠に詰め、間ににんじんやごぼう、金時豆などの煮物をはさむ押し寿司です。上には柚子の皮や卵、桜でんぶなどを飾ります。割ると中から煮物が出てくるのが特徴です。

柚子酢金時豆にんじんごぼう桜でんぶ
食べる時期・場面

祭りや祝い事、正月、行楽の弁当

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鹿児島ばら寿司・ちらし

さつますもじ

県内全域

鹿児島ではちらしずしを女房言葉から「すもじ」と呼びます。身近な季節の食材を10種類前後使って色鮮やかに仕上げる庶民のすしで、地酒(灰持酒)を手につけて具と酢飯を混ぜたり、振りかけたりするのが特徴です。

灰持酒さつま揚げ切り干し大根干ししいたけ錦糸卵
食べる時期・場面

雛祭りや卒業式・入学式など春先の祝いの席

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鹿児島押し・箱寿司系

酒ずし

県内全域

地酒の灰持酒(あくもちざけ)をまぶしたご飯に、タイやたけのこ、つけあげなど10種類ほどの具を2〜3層に重ね、軽く重石をして半日ほど発酵させます。島津の殿様の花見の残りものから生まれたという言い伝えがあります。

灰持酒タイたけのこつけあげ木の芽
食べる時期・場面

かつては花見の席の春のごちそう。現在は祝いの席など

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島根ばら寿司・ちらし

すもじ(焼きサバのちらし)

雲南市木次・三刀屋地区

串に刺してじっくり焼いたサバの身をほぐし、合わせ酢になじませて酢飯に混ぜるちらしずしの一種です。米ともち米を合わせてやや硬めに炊くのが特徴で、甘辛く煮たにんじんやしいたけも混ぜ、錦糸卵や刻みのりで彩ります。

焼きサバもち米にんじん干ししいたけ錦糸卵
食べる時期・場面

季節を問わず食卓に並ぶ

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島根押し・箱寿司系

角ずし・箱ずし(石見)

石見地方

魚や肉を使わない野菜中心の押しずしです。酢飯と甘辛く煮たにんじん・ごぼう・しいたけを木枠で重ね、錦糸卵や桜でんぶ、山椒の葉で飾ります。石見銀山の代官の奥方が江戸の味を伝えたのが始まりともいわれます。

にんじんごぼうしいたけ錦糸卵桜でんぶ
食べる時期・場面

ハレの日。祝宴のほか出産祝いや病気見舞いにも

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愛媛ばら寿司・ちらし

松山鮓(もぶり鮓)

松山地域

瀬戸内の小魚でとった出汁と甘めの酢で酢飯を作り、刻んだアナゴや季節の野菜を混ぜ込んで錦糸卵や魚介で飾るばら寿司です。正岡子規の母が夏目漱石をもてなした料理として伝わり、「もぶる(混ぜる)」が別名の由来です。

アナゴエソしめサバエビ錦糸卵
食べる時期・場面

祝い事や来客時、人が集まる時

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愛媛ばら寿司・ちらし

みかんずし

南予地方

米酢が貴重だった愛媛県南部で、柑橘の果汁を酢の代わりに使ったのが始まりとされるすしです。米をみかんの生ジュースで炊くため、合わせ酢の砂糖は控えめにします。上にさまざまな具を彩りよくのせて食べます。

みかんジュース柑橘酢飯錦糸卵
食べる時期・場面

祝いの席やおもてなし

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大分ばら寿司・ちらし

かちえびちらしずし

宇佐市長洲地区

豊前海でとれるアカエビを茹でて干した「かちえび」を米と一緒に炊き、ごぼう・干ししいたけ・煮豆を合わせた酢飯に混ぜるちらしずしです。身近な乾物を組み合わせたごちそうで、油揚げに詰めた「かちえびいなり」はさらに格上とされました。

かちえび干ししいたけ煮豆ごぼう
食べる時期・場面

祭りや来客時のごちそう

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大分押し・箱寿司系

物相ずし

中津市・宇佐市

一辺15cmほどの正方形の木型「物相」で作る押しずしです。人参やごぼう、干ししいたけ、油揚げを煮て酢飯に混ぜ込み、型で押して白身魚と木の芽を添えます。米が貴重な時代に皆へ平等に切り分けるために物相を使ったといわれます。

白身魚油揚げ干ししいたけごぼう木の芽
食べる時期・場面

4月の金毘羅祭りや2月の稲荷祭り、農繁期

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新潟ばら寿司・ちらし

笹寿司

上越地方

クマ笹の上に酢飯をのせ、山菜や野沢菜漬け、錦糸卵、田麩などを彩りよく盛り付けた寿司です。具を酢飯に混ぜて作る地域もあり、笹を舟形や三角に折る包み方もあります。箸を使わず手で持って食べられます。

クマ笹ぜんまい野沢菜錦糸卵田麩
食べる時期・場面

お盆や祭りなど人が集まるハレの日

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長野ばら寿司・ちらし

笹ずし(謙信寿司)

飯山市

笹の上に酢飯を敷き、ぜんまいやたけのこ、しいたけ、くるみなど山の幸をのせて錦糸卵や紅生姜で彩る郷土料理です。上杉謙信の軍勢にふるまわれたのが始まりという説があり、平成19年に長野県選択無形民俗文化財に指定されました。

笹の葉ぜんまいくるみ錦糸卵紅生姜
食べる時期・場面

祝い事や祭りなどの行事

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岐阜ばら寿司・ちらし

朴葉ずし

飛騨地方南部〜中濃・東濃

朴の葉で酢飯を包む初夏の料理です。東濃では川魚の甘露煮や酢鯖、錦糸卵、紅ショウガなど7〜8種の具を酢飯にのせてから包む家庭が多く、飛騨ではミョウガと酢飯だけの素朴なものもあります。

朴葉酢鯖錦糸卵紅ショウガミョウガ
食べる時期・場面

5〜8月。田植えなど農休みのごちそう

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三重混ぜ寿司

かきまぜ(東紀州)

熊野市・御浜町・紀宝町周辺

一般にいう五目ずし(混ぜずし)で、「おまぜ」「かきまぜずし」とも呼ばれます。細かく刻んで煮た具と酢漬けの魚を酢飯に混ぜ、具材は5種類や7種類など奇数にそろえます。祝い事にはマグロやサンマを使います。

魚の酢漬け干ししいたけ高野豆腐油揚げごぼう
食べる時期・場面

冠婚葬祭や人寄せ、珍しい食材が手に入った時

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三重混ぜ寿司

てこねずし

伊勢志摩

漁師が船上でとった魚をさばき、手で混ぜ合わせたことが名前の由来とされます。醤油などのタレに漬けたカツオやマグロの赤身を飯切りに入れた酢飯にのせ、しそや海苔を散らします。農山漁村の郷土料理百選にも選ばれています。

カツオマグロ酢飯しそ海苔
食べる時期・場面

人が集まる機会や宴会のおもてなし

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三重押し・箱寿司系

こけらずし(東紀州)

東紀州

彩りのよい5種類の具をすし飯にのせ、山いちごや花みょうがの葉をはさんで3〜5段重ねて押すすしです。具のうち1種は必ず酢の物にした魚を使います。家庭では弁当箱で代用する方法も紹介されています。

しめサバ干ししいたけ卵さやえんどう山いちごの葉
食べる時期・場面

祭りや結婚式、還暦・厄祝い

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広島押し・箱寿司系

角寿司

広島市安佐北区・芸北地域

四角い木枠で一度に6〜8個作る押し寿司で、「田舎寿司」とも呼ばれます。上にはしめさばや薄焼き卵、でんぶ、山椒の葉などを並べ、中には濃いめに煮たにんじんやごぼうを入れるため、食べ進めると煮物の味が広がります。

しめさば薄焼き卵でんぶしいたけ山椒の葉
食べる時期・場面

正月・花見・盆・秋祭りや来客のもてなし

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山口押し・箱寿司系

岩国寿司(殿様寿司)

岩国地域

藩主・吉川公に献上されたと伝わる押し寿司です。チシャの葉を敷いた木枠に、魚のすり身を混ぜた寿司飯を詰め、錦糸卵やでんぶ、岩国れんこんの酢漬けで彩る工程を3〜5段重ねます。家庭では弁当箱や牛乳パックで代用します。

岩国れんこん錦糸卵でんぶチシャしいたけ
食べる時期・場面

祝いの席

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愛知押し・箱寿司系

箱ずし(切りずし)

尾張・西三河地域

5〜6段重ねる専用の木箱にすし飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに並べて押します。具を斜めに配置するのは、皆が平等にいろいろな味を楽しめるようにという配慮からと伝わります。

エビアナゴ錦糸卵干ししいたけでんぶ
食べる時期・場面

祝い事や祭り事など人が集まる時

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長崎押し・箱寿司系

大村寿司

大村市

室町時代、領地を取り戻した大村純伊を領民が祝い、もろぶたに広げたご飯に具を二重にのせた押し寿司を急ごしらえしたのが起源とされます。砂糖をたくさん使った甘めのシャリが特徴で、来客をもてなす気持ちの表れといわれます。

はんぺんかんぴょうごぼうきぬさや錦糸卵
食べる時期・場面

祝い事や祭、仏事など特別な時

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長崎押し・箱寿司系

もろぶた寿司

佐々町など県北

大村寿司と同じ由来をもつ県北の押し寿司で、浅い木箱「もろぶた」で作ります。シャリの間に挟む具に地元の鯛を必ず入れ、味付けは大村寿司より少し甘めです。シャリで具を挟む形に武士の心得を重ねる言い伝えもあります。

鯛ごぼう干し椎茸高野豆腐寿司でんぶ
食べる時期・場面

おくんち(秋祭り)や出初め式など、めでたい席

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佐賀押し・箱寿司系

須古ずし

白石町

もろふたと呼ばれる木箱に詰めた酢飯に四角く切り目を入れ、ムツゴロウのかば焼きや奈良漬、錦糸卵、甘辛く煮たシイタケなどをそれぞれこんもりとのせます。米の品質改良に尽くした領主に領民が献上したのが始まりと伝わります。

ムツゴロウ奈良漬錦糸卵シイタケ紅ショウガ
食べる時期・場面

祭りや祝い事、嫁いだ娘の里帰りの歓迎

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静岡押し・箱寿司系

げんなり寿司

東伊豆町(稲取)

キンメダイで作った紅白のそぼろ(おぼろ)をのせた押し寿司です。甘く煮たにんじんを真ん中に詰めた酢飯を型で押し、マグロの赤身やしいたけ、玉子焼きの押し寿司とセットにすることもあります。その大きさが名前の由来といわれます。

キンメダイおぼろにんじん玉子焼きしいたけ
食べる時期・場面

成人式・七五三・結婚式などの祝い事

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静岡押し・箱寿司系

鯖の箱寿司

伊東市・伊豆地域

木箱に詰めた酢飯に、サバのそぼろ(おぼろ)や煮たにんじん、しいたけ、桜エビなどをのせる箱寿司です。日蓮上人をかくまった漁師が井桁の重箱で食事を運んだことが由来と伝わり、近年はサバ缶を使うことも多いそうです。

サバのおぼろにんじんしいたけ桜エビ卵
食べる時期・場面

祭りや行事などのハレの日

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兵庫押し・箱寿司系

こけらずし(淡路)

淡路市

鯛やベラ、トラハゼなどの身をほぐして甘辛く炒り煮にしたそぼろを、酢飯にのせて押した寿司です。名前は木の細片「こけら」を並べた様子に似ているからなど諸説あります。近年は生の魚を焼いてそぼろにすることもあります。

鯛ベラ魚のそぼろ酢飯
食べる時期・場面

秋のだんじり祭りや正月、冠婚葬祭

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和歌山押し・箱寿司系

こけら寿司(紀州)

和歌山市・那智勝浦町など

すし飯の上に焼いてほぐした魚やしいたけ、人参、卵などをのせ、木枠で押し固めたすしで、押しずしの原型ともいわれます。和歌山市雑賀崎ではエソのそぼろを使い、那智勝浦町では黒豆や川エビを散りばめるなど地域で具が異なります。

エソエビしいたけ黒豆高菜の葉
食べる時期・場面

夏祭りや秋祭りなどのお祝い事

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高知押し・箱寿司系

こけらずし(東洋町)

東洋町・室戸市

四角い木枠に酢飯と具を何層も重ねる押しずしで、デコレーションケーキのような見た目が特徴です。具を重ねる様子に「喜びを重ねる」意味を持たせた縁起物とされ、大きいものは米5升を使います。東洋町白浜では毎年1月に「こけらまつり」が開かれます。

サバ卵にんじんしいたけ酢飯
食べる時期・場面

祝い事や神事

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滋賀押し・箱寿司系

ひとかわすし

東近江市・愛荘町

2升の米が入る寿司桶にすし飯と具を4〜5段重ねて押す箱寿司です。一段ずつ取り分けて食べることが名前の由来で、一度に20〜40人分作れます。法事にはちりめんじゃこを使わず、卵を湯葉に代えた精進の具で作ります。

干ししいたけかんぴょう錦糸卵ちりめんじゃこ人参
食べる時期・場面

ハレの日や人寄せ

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GUIDE

知る・作る

◆
CHAPTER 1

ひな祭りにちらし寿司を食べるのはなぜ?

ひな祭りは「上巳(じょうし)の節句」とも呼ばれ、宮中行事に由来する五節句のひとつです。人形を身代わりにして邪気を祓う「流し雛」が起源とされ、江戸時代には女の子の成長を祈って雛人形を飾る行事になりました。

ひな祭りの伝統的な料理としては、菱餅、はまぐりの潮汁、ちらし寿司が挙げられます。ただし農林水産省の解説によると、ちらし寿司という料理そのものにひな祭りのいわれはないそうです。由来には諸説ありますが、縁起のよい食材を使い、華やかに仕上がることから、お祝いのごちそうとして選ばれてきたと考えられます。

地域の郷土料理としては、香川の「ばらずし」、京都・丹後の「ばらずし」、鹿児島の「さつますもじ」などが、ひな祭りや春の祝いの席で食べられてきたことが紹介されています。

  • えび:長生き
  • れんこん:見通しがきく
  • 豆:健康でまめに働ける
  • 錦糸卵・人参・いくら:華やかな彩り
CHAPTER 2

家で作るちらし寿司の手順と酢飯の配合

基本の流れは「米を炊く→合わせ酢を混ぜてすし飯にする→煮た具を混ぜる→錦糸卵などで飾る」です。具は干ししいたけ、にんじん、ごぼう、高野豆腐、かんぴょうなどを細かく切り、だしと醤油・砂糖で汁気がなくなるまで煮ておきます。

合わせ酢は砂糖と塩を溶かしておき、炊きたてのご飯に回しかけて、しゃもじで切るように混ぜます。香川県のレシピでは、すし桶に熱いご飯を移し、うちわであおいでつやを出す方法が紹介されています。

配合は地域や家庭で異なります。下の目安は農林水産省「うちの郷土料理」に掲載されたレシピからの例です。甘めが好みなら砂糖を増やすなど、調整して楽しんでください。

  • 大阪のばらずし:米3合に米酢大さじ4・砂糖大さじ3・塩小さじ1(昆布茶小さじ1/2)
  • 香川のばらずし:米3合に酢60ml・砂糖50〜70g・塩小さじ1強
  • 岡山の黒豆入りちらしずし:米3カップに酢50cc・砂糖60g・塩5g
  • 手軽に作るなら:ご飯1合分にすし酢大さじ2(農林水産省「お家で祝うひなまつり!」)
CHAPTER 3

ちらし寿司に合うお米の選び方・炊き方

すし飯は合わせ酢を加える分だけ水分が増えるため、ふだんより少しかために炊くのが一般的です。鹿児島の「さつますもじ」のレシピでも「米はかために炊く」とされ、大阪のばらずしでは炊飯器の「すし飯用」の水量で炊く手順になっています。

香りや旨みを足したいときは、昆布や酒を加えて炊く方法があります(香川・岡山のレシピ)。島根の「すもじ」のように、米にもち米を合わせてやや硬めに炊き、もっちりとした食感にする地域もあります。

お米の銘柄に決まりはありませんが、一般に、粒がしっかりしていて混ぜてもつぶれにくいお米は、具や合わせ酢と混ぜる工程に向いています。ふだん食べ慣れたお米で、水加減を少し控えめにするところから試してみるとよいでしょう。

  • 水加減はふだんよりやや少なめ(かために炊く)
  • 炊きたての熱いうちに合わせ酢を混ぜる
  • 昆布・酒を加えて炊くと風味が増す
  • うちわであおいで余分な水分を飛ばし、つやを出す
CHAPTER 4

ご当地すしを楽しむヒント

押し寿司系は、専用の木枠がなくても作れます。山口の岩国寿司は弁当箱やスクエア型、牛乳パックで代用でき、三重のこけらずしも弁当箱で作る方法が紹介されています。

余ったばらずしは、大阪では翌日に蒸して「蒸しずし(温ずし)」に、岡山では「ぬくずし」として温めて食べる習慣があります。具材は季節の食材を使うのが各地に共通していて、春ならサワラ、たけのこ、ふき、山菜などがよく使われます。

FAQ

よくある質問

◆
ちらし寿司とばら寿司は違うものですか?
大阪の郷土料理の解説では、関東では刺身などをすし飯にのせたものを「ちらしずし」と呼ぶことが多く、関西では細かく切った具をすし飯に混ぜ込むスタイルが主流で「ばらずし」と呼ぶとされています。呼び方や作り方は地域や家庭によってさまざまです。
ひな祭りにちらし寿司を食べる決まりはありますか?
農林水産省の解説によると、ちらし寿司そのものにひな祭りのいわれはないそうです。えび(長生き)やれんこん(見通しがきく)など縁起のよい食材を使い、華やかに仕上がることから、ひな祭りのごちそうとして親しまれています。
酢飯の合わせ酢はどのくらいの割合ですか?
地域や家庭で異なります。例えば農林水産省「うちの郷土料理」の大阪のばらずしでは、米3合に米酢大さじ4・砂糖大さじ3・塩小さじ1です。手軽に作るならご飯1合分にすし酢大さじ2という目安も紹介されています。
押し寿司の木枠がなくても作れますか?
作れます。山口の岩国寿司は家庭では弁当箱やスクエア型、牛乳パック、ケーキ型で代用するとされ、三重のこけらずしでも弁当箱のふたを型にして押す方法が紹介されています。
ちらし寿司が余ったらどうすればいいですか?
大阪ではばらずしを翌日に蒸して「蒸しずし(温ずし)」に、岡山ではまつりずしを蒸して温めた「ぬくずし」として食べる習慣があります。いずれも残ったすしをおいしく食べるための知恵として伝わっています。
ちらし寿司用のご飯はどう炊けばいいですか?
合わせ酢を加える分、ふだんよりややかために炊くのが一般的です。炊飯器に「すし飯」の目盛りがあれば活用できます。昆布や酒を加えて炊く地域もあり、炊きたての熱いうちに合わせ酢を混ぜるのがポイントです。
SOURCES

出典・参考

◆

内容は上記の資料をもとに編集部がまとめたものです。商品の価格・在庫は楽天市場の商品ページでご確認ください。誤りのご指摘はお問い合わせから。