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一等米・二等米とは?お米の等級の基準と、おいしさとの関係【2026】

一等米は整粒70%以上、二等米は60%以上。お米の等級は農産物検査法にもとづく玄米の格付けで、農林水産省は「おいしさの格付…

お米ふぁん編集部 著公開 2026.06.18更新 2026.10.12

米袋やニュースで見かける「1等米」「2等米」。なんとなく「1等のほうがおいしい」と思っていませんか。実は等級は、玄米の粒のそろい方などを見る格付けで、味の評価ではありません。基準の数字と、等級が下がる理由、最近の1等比率まで、農林水産省の資料で確かめながら解説します。

⏱ 3行でわかる結論

① 等級は農産物検査法にもとづく玄米の格付け。1等・2等・3等・規格外に分かれます。

② 水稲うるち玄米は、整粒(きれいな粒)が1等70%以上・2等60%以上・3等45%以上。

③ 農林水産省は「等級は精米する際の歩留まりの目安であり、おいしさの格付けではない」と説明しています。

お米の等級とは|農産物検査法にもとづく格付け

お米の等級は、農産物検査法(昭和26年法律第144号)にもとづく「農産物検査」で決まります。検査を受けるかどうかは生産者が選べる仕組みで、法律には「米穀の生産者は、その生産した米穀について品位等検査を受けることができる」と書かれています(第3条)。

検査は、農林水産大臣に登録した民間の検査機関の検査員が行います。農林水産省の資料によると、検査員は農産物を「視覚、触覚、臭覚及び聴覚」で確かめます。

等級の役割は、玄米を精米したときにどれだけ白米が取れるか(歩留まり)の目安を全国共通の物差しで示すことです。これにより、現物を見なくても、大量のお米を広い範囲で取引できるようになっています。なお、等級は昭和53年に5等級から3等級(+等外・規格外)に簡素化され、平成13年に「等外」が廃止されて今の形になりました。

1等・2等・3等の基準|数字で見る

基準は農林水産省の告示「農産物規格規程」で決まっています。水稲うるち玄米(ふだん食べるお米)の主な基準は次のとおりです。

項目 1等 2等 3等
整粒の最低限度 70% 60% 45%
形質の最低限度 1等標準品 2等標準品 3等標準品
水分の最高限度 15.0% 15.0% 15.0%
被害粒・死米・着色粒・異種穀粒・異物の計(上限) 15% 20% 30%
うち死米 7% 10% 20%
うち着色粒 0.1% 0.3% 0.7%
うち異種穀粒 0.4% 0.8% 1.7%
うち異物 0.2% 0.4% 0.6%

どの等級にも当てはまらないものは「規格外」です(異種穀粒と異物が50%以上混じっていないもの)。また水分の上限は、当分の間、表の数値に1.0%を足した値(16.0%)とされています。

ことばの意味(農産物規格規程)

整粒:被害粒、死米、未熟粒、異種穀粒、異物を除いた粒。
形質:皮部の厚薄、充実度、質の硬軟、粒ぞろい、粒形、光沢、肌ずれ・心白・腹白の程度。
被害粒:発芽粒・病害粒・虫害粒・胴割粒・砕粒などの損傷を受けた粒。
着色粒:粒の表面の全部または一部が着色した粒と赤米。

等級は「おいしさ」の格付けではない

ここがいちばん大切なポイントです。農林水産省は、「農産物検査の等級は、精米する際の歩留まりの目安であり、おいしさの格付けではない」と説明しています。猛暑で白く濁った粒(乳白粒)が増えて等級が下がった年には、「乳白色の粒が多い米もおいしく食べられる」ことを情報発信しています。

おいしさを比べる物差しは別にあります。たとえば日本穀物検定協会の食味ランキングは、基準米と炊いたごはんを食べ比べて「特A」「A」などを付けるもので、等級とはまったく別の評価です。たんぱく質の量などから出す食味値も、等級とは関係ありません。

物差し 何を見る? 誰が決める?
等級(1等・2等…) 玄米の粒のそろい方・被害粒など(歩留まりの目安) 登録検査機関の検査員
食味ランキング(特A・A…) 炊いたごはんの外観・香り・味・粘り・硬さ・総合 日本穀物検定協会の評価員
食味値 機械で測る成分(たんぱく質など) 分析機器

等級が下がるのはなぜ?

農林水産省の検査結果では、2等以下になった理由の内訳が公表されています。令和4年産(確定値)は次のとおりでした。

2等以下になった理由 令和2年産 令和3年産 令和4年産
形質 52.4% 51.2% 56.9%
整粒不足 19.0% 20.2% 22.2%
着色粒 22.2% 18.5% 15.3%

天候の影響も大きく、令和5年は記録的な高温で白未熟粒(白く濁った未熟な粒)が各地で多く発生し、1等比率が下がった地域がありました。また高温の年は、斑点米カメムシが発生しやすく、着色粒の原因になったと農林水産省は報告しています。暑さとお米の品質の関係は高温障害・白未熟粒とは?で詳しく解説しています。

1等比率の推移|年によってこんなに違う

検査を受けた水稲うるち玄米のうち、1等になった割合です(農林水産省「米の農産物検査結果」)。

年産 1等比率 数値の時点
令和3年産 83.1% 確定値
令和4年産 78.6% 確定値
令和5年産 60.9% 確定値(記録的な高温の年)
令和6年産 76.3% 確定値
令和7年産 75.6% 速報値(令和8年3月31日現在)
令和8年産 65.9% 速報値(令和8年8月31日現在・前年同期比-0.6)

令和7年産の等級の内訳は、1等75.6%・2等19.5%・3等3.6%・規格外1.3%(速報値)。令和8年産はまだ検査の途中で、農林水産省は「9月については1等比率が前年産と比べて高くなると見込まれています」としています。

買うときに知っておきたいこと

スーパーなどで売られている精米の袋で、必ず表示しなければならないのは名称・原料玄米・内容量・精米年月日などで、等級は必須の表示項目ではありません。産地・品種・産年をそろえた単一原料米かどうかは袋で確かめられます(くわしくは単一原料米とブレンド米の違い)。

なお、農林水産省が公表する産地・品種ごとの取引価格(相対取引価格)は「1等米の価格」を集計したものです。お米の値段の決まり方はお米の値段はどう決まる?で解説しています。

よくある質問

2等米はおいしくないの?
等級は歩留まりの目安で、おいしさの格付けではありません(農林水産省)。乳白粒が多いお米もおいしく食べられるとされています。味で選ぶなら、品種や食感、炊き方のほうが影響します。
等級は米袋に書いてある?
精米の袋で必ず表示する項目に等級は入っていません。表示されているかどうかは商品によります。産地・品種・産年は、単一原料米なら袋に書かれています。
検査を受けていないお米は、産地や品種を表示できない?
令和3年7月の表示ルールの改正で、農産物検査を受けていなくても、産地・品種・産年の根拠を示す資料(伝票、種子購入記録、栽培記録など)を保管していれば表示できるようになりました(消費者庁)。
「特A」と「1等」はどう違う?
1等は玄米の粒の状態を見る等級、特Aは炊いたごはんを食べ比べる食味ランキングの評価です。特Aは産地・品種ごと(年ごと)の評価で、日本穀物検定協会は米袋に表示する場合「商品そのものの評価ではありません」等の表示を求めています。
1等比率が低い年は何があった?
令和5年産(1等比率60.9%)は記録的な高温で白未熟粒が多く発生しました。高温の年は斑点米カメムシによる着色粒も出やすいと報告されています。

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お米ふぁん編集部

品種・産地・炊き方を、公的機関や産地の公開資料、図鑑データをもとにまとめています。掲載内容の誤りはお問い合わせからお知らせください。運営者情報