かんぴょう
ユウガオの果肉を薄く細長くむいて干した乾物で、水で戻して甘辛く煮て芯にします。大阪の恵方巻きのレシピでも、しいたけと一緒に煮て使われています。産地は栃木県で、全国の生産量の9割以上を占めています。
食べる時期・場面
節分
国立天文台の「令和9年(2027)暦要項」によると、2027年の立春は2月4日、その前日の節分は2月3日(水)です。節分は立春の前日にあたるため、立春の日付によって年ごとに変わることがあります。
恵方はその年の十干(じっかん)で決まり、甲・己の年は東北東、乙・庚の年は西南西、丙・辛・戊・癸の年は南南東、丁・壬の年は北北西とされています。2027年の干支は丁未(ひのとひつじ)なので、恵方は北北西(方位角345度、北北西やや北)です。
恵方巻は、節分に恵方を向いて願いごとを思い浮かべながら、無言で太巻きを丸かぶりする風習です。大阪に端を発するといわれますが起源には諸説があり、1970年代以降ののり業界の宣伝や、1990年代からのコンビニ・スーパーの販売で全国に広がりました。この特集では、定番の具、各地の太巻き、アレンジ巻きを出典つきで紹介します。
ユウガオの果肉を薄く細長くむいて干した乾物で、水で戻して甘辛く煮て芯にします。大阪の恵方巻きのレシピでも、しいたけと一緒に煮て使われています。産地は栃木県で、全国の生産量の9割以上を占めています。
節分
干ししいたけを水で戻して細切りにし、戻し汁とだし、酒・砂糖・みりん・しょうゆで甘辛く煮たものです。農林水産省「うちの郷土料理」の大阪の恵方巻きレシピに入っており、恵方巻の代表的な具のひとつに挙げられています。
節分
卵に砂糖・酒・しょうゆ・塩を加えて厚焼きにし、棒状に切って巻き込みます。大阪の恵方巻きレシピでは卵3個分を焼いて8本に切り分けています。だし巻き卵や伊達巻を使う例もあり、黄色が断面の彩りになります。
節分
緑の彩りと歯ざわりを加える具です。大阪の恵方巻きレシピでは、塩ずりしてから8本に切り、水気の多い種の部分は切り落として使うと紹介されています。代表的な7種の具を挙げた例にも入っています。
節分
高野豆腐を軽く水洗いし、だし汁・砂糖・酒・薄口しょうゆ・塩で煮含めてから巻き込みます。大阪の恵方巻きレシピの具のひとつで、七福神にちなむ7種の具の例としても挙げられています。煮汁を含んだやさしい味わいの具です。
節分
大阪の恵方巻きの主な材料には、穴子やうなぎのかば焼きが挙げられています。レシピにも「具に穴子、えび等を加えるとより美味しい」とあり、7種の具の例でも「うなぎまたは穴子」が定番として紹介されています。
節分
ピンク色の甘いでんぶで、断面に華やかな色を加える具です。恵方巻の7種の具の例に挙がるほか、山梨の「いもがら入り太巻き寿司」にもでんぶが使われています。ほんの少し加えるだけで色合いが変わります。
節分
大阪の恵方巻きの主な材料には、えびやみつばも挙げられています。えびの赤とみつばの緑が加わると断面の色数が増え、7種の具をそろえるときの選択肢になります。具に決まりはないので、好みで組み合わせられます。
節分
節分にその年の恵方を向き、太い巻き寿司を丸かぶりする大阪の風習です。起源は花街の遊び、江戸末期の船場の商家の商売繁盛祈願など諸説あります。1970年代ごろからのり業界の宣伝で、1990年代からコンビニなどの販売で全国へ広がりました。
節分
千葉県南部で生まれた太巻きで、切り口に金太郎飴のように花や動物などの絵柄が現れ、模様は100種類以上あるとされます。寛政年間頃までさかのぼる歴史があり、祭りや節句・節分など年中行事のごちそうとして食べられてきました。
祭り・節句・節分など通年
しょうゆで味つけしたかつお節を芯にした太巻きで、すし飯ではなくご飯を使います。のり養殖が盛んな富津で漁師の携帯食として親しまれ、節分には市職員らがこの鉄砲巻きを恵方巻に見立て、恵方を向いて食べる行事も行われています。
通年(節分に恵方巻に見立てる行事あり)
里芋などの茎を干した保存食「いもがら(干しずいき)」を煮て、かんぴょうの代わりに具にする山梨の太巻きです。干ししいたけ、きゅうり、でんぶなどと一緒に巻き、季節を問わず祝いごとや集まりの席で作られてきました。
祝いごと・集まり
かんぴょうの一大産地・栃木の巻き寿司で、煮たかんぴょうに卵やきゅうりを合わせて巻きます。1712年に藩主が滋賀からユウガオの種を取り寄せたのが栽培の始まりとされ、遠足や運動会の弁当、学校給食でも親しまれています。
行楽・学校行事など
甘辛く煮たかんぴょうを酢飯とのりで細く巻いた、江戸前ずしの定番です。関東ではすしの一品として親しまれていますが、関西では太巻きが主流で、今もあまりなじみのない巻物だと紹介されています。恵方巻の太巻き文化と比べてみるのも一興です。
ハレの日・日常
酢飯が外側になるように巻く変わり太巻きで、スモークサーモン、かにかまぼこ、オクラ、チーズ、レタス、大葉を芯にし、裏ごししたゆで卵の黄身をまぶします。農林水産省が節分の記事で紹介しているレシピです。
節分
まぐろやサーモン、炒り卵、枝豆をすし飯に混ぜ、ラップの空き箱で押し固めた「飯棒」をのりで巻く四角い巻きずしです。海鮮を使ったアレンジで、混ぜる具材は好みで変えられると紹介されています。
行事・パーティ
卵焼きやきゅうりを詰めた味付けいなりを芯にして、半分に切ったのりで巻く太巻きです。クッキングシートで包んで両端をねじるので、巻く時間を短縮でき、手を汚さずに食べられて持ち運びも簡単だと紹介されています。
行事・パーティ
恵方巻の起源ははっきりしていません。農林水産省の資料では、江戸時代末期から明治時代初期に大阪の商人が商売繁盛を願って始めたという説、花街の遊びから生まれたという説などが紹介されています。正月の「恵方参り」が形を変えて節分のしきたりになったという説明もあります。
長く忘れられていた風習が再び注目されたのは昭和52年(1977年)、大阪の海苔問屋組合のキャンペーンだといわれます。百科事典では、1989年にコンビニチェーンが広島の加盟店で「恵方巻」として販売を始めたことが全国的な普及につながったとされています。
具は巻きやすいように細長く切ります。巻きす(ラップでも可)に焼きのりの光沢のある面を下にして置き、酢飯約160〜200gを、のりの手前5mmと奥2cmほどを残して均一に広げます。
酢飯の中央より少し下に具を並べ、手前ののりを巻きすごと持ち上げて、具を押さえながら奥へ一気に巻きます。形を整えて巻きすを外せばでき上がりです。切らずに1本食べ切る風習があるので、食べ切れる大きさに作ると食品ロスも防げます。
農林水産省「うちの郷土料理」の大阪の恵方巻きレシピ(4本分)では、米3合に昆布と酒を入れてすし用の水量で炊き、酢大さじ4〜5・砂糖大さじ3・塩小さじ1の合わせ酢を、炊き上がったご飯に加えてすし飯にしています。
東京のかんぴょう巻きのレシピでは、ご飯はかために炊き、炊きたてにすし酢を入れてしゃもじで切るように混ぜ、一粒一粒に光沢が出たらうちわで人肌まで冷ますと紹介されています。
各地のすし飯のレシピでは、ご飯を「かために炊く」ことが共通しています。合わせ酢を吸わせるぶん、普段より水をやや控えめにして炊くと、べたつかずに仕上がります。
一般に、すし飯には粘りが強すぎず、粒がしっかりしたお米が向くといわれます。粘りの強いお米を使うときは、水加減を控えめにする、炊き上がったらすぐに合わせ酢を混ぜるなどの工夫で、粒立ちのよい酢飯に近づけられます。
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