
陸羽132号(りくう132ごう)は、1921年に育成された日本初期の人工交配による実用品種。冷害に強く東北の稲作を救い、名品種・農林1号、そしてコシヒカリへとつながる系譜の要となりました。詩人・宮沢賢治が普及に努めた品種としても有名です。本記事では、陸羽132号の誕生、品種改良史における意義、宮沢賢治との関わり、系譜までやさしく解説します。
・陸羽132号は1921年に育成された、日本初期の人工交配による実用品種
・冷害に強く、東北の凶作を救った。農林1号の親でもある
・詩人・宮沢賢治が普及に努めた品種としても知られる
「陸羽132号」とは?日本の米改良史を変えた品種
陸羽132号(りくう132ごう)は、1921年(大正10年)に育成された、日本でもっとも早い時期の人工交配による実用品種のひとつです。それまで主流だった「優れた稲を選ぶ」純系選抜ではなく、異なる品種を計画的にかけ合わせて作られた画期的なお米。最大の特徴は冷害に強いこと。冷害に苦しむ東北地方の稲作を救い、後の名品種・農林1号の親にもなりました。さらに、詩人・宮沢賢治が普及に尽力した品種としても知られています。本記事では、陸羽132号の誕生、意義、宮沢賢治との関わりまでやさしく解説します。
冷害に強い米を求めて生まれた
東北地方は、夏の低温(冷害)によってたびたび大凶作に見舞われ、人々を苦しめてきました。冷害に強く、たくさん穫れるお米——その切実な願いから生まれたのが陸羽132号です。寺尾博や並河成資らによって、「陸羽20号」と「亀の尾4号」がかけ合わされ、1921年に育成されました。冷害に強く収量も安定した陸羽132号は、東北の農家に希望をもたらし、各地に広がります。人工交配という新しい手法で、明確な目的(耐冷性)を持って作られたこの品種は、日本の品種改良が「設計して作る」時代へ進む先駆けとなりました。
🌾 詩人・宮沢賢治が広めた品種
陸羽132号には、意外な「応援団」がいました。詩人・童話作家として知られる宮沢賢治です。農学校の教師であり、農業指導者でもあった賢治は、冷害に強い陸羽132号を、地元・岩手の農家に熱心にすすめました。彼の詩や農業指導の中にも、この品種への思いがうかがえます。冷害に苦しむ農民を救いたいという賢治の願いと、陸羽132号の耐冷性が結びついたのです。文学者が一品種の普及に関わったという逸話は、陸羽132号を特別な存在にしています。お米の歴史には、こうした人間ドラマも息づいているのです。農林1号もどうぞ。
農林1号、そしてコシヒカリへ
陸羽132号の血筋は、その後の日本の名品種へと受け継がれていきます。陸羽132号は、名品種・農林1号の親(交配親)のひとつ。そして農林1号はコシヒカリの親……とたどっていくと、陸羽132号もまた、コシヒカリをはじめ現代の人気品種の祖先のひとりであることが分かります。さらに陸羽132号自身も、伝説の在来米「亀の尾」の血を引いています。亀の尾 → 陸羽132号 → 農林1号 → コシヒカリ——こうして日本の美味しいお米の系譜は、在来種から近代品種へと脈々とつながっているのです。お米の系統図は、まさに壮大な物語です。
陸羽132号の味・特徴と意義
陸羽132号は、当時としては収量が安定し、冷害に強い実用的な品種でした。味わいは現代の改良品種に比べると素朴であっさりめ。しかし、その歴史的意義は計り知れません。① 日本初期の人工交配の成功例、② 冷害から東北を救った功績、③ 農林1号・コシヒカリへとつながる系譜の要、④ 宮沢賢治との物語。味そのものより、日本の稲作史を語るうえでの重要さで知られる品種です。今では栽培はごくわずかですが、お米のルーツと、それを支えた人々の物語を知る手がかりとなる、貴重な存在です。
陸羽132号が教えてくれること
陸羽132号の物語は、お米が単なる食べ物ではなく、人々の暮らしや願い、科学と文学が交差する文化であることを教えてくれます。冷害に苦しむ農民を救おうとした研究者たち、その普及に心を砕いた宮沢賢治、そして現代の名品種へと続く系譜。一粒のお米の背景には、こんなにも豊かな歴史があるのです。普段のごはんも、こうした物語を知ると、より味わい深く感じられるはず。お米のルーツに思いをはせながら、今日の一杯をいただいてみてください。下の図鑑や診断も、お米選びの参考にどうぞ。
🌾 陸羽132号は希少米。流通が限られます
陸羽132号は生産量が少なく、通販での取り扱いが限られる希少なお米です。手に入りにくい場合は、下のような人気のお米もチェックしてみてください(日々のごはんの参考に)。
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まとめ|陸羽132号は「米改良史と物語が交差する品種」
陸羽132号は、1921年に育成された日本初期の人工交配による実用品種。冷害に強く東北の稲作を救い、農林1号、そしてコシヒカリへとつながる系譜の要となりました。詩人・宮沢賢治が普及に努めた品種としても知られ、お米の科学と文学が交差する特別な存在です。亀の尾→陸羽132号→農林1号→コシヒカリという系譜は、日本の美味しいお米の壮大な物語。下の図鑑や診断も参考にどうぞ。
よくある質問
陸羽132号とはどんなお米?
陸羽132号はなぜ重要?
陸羽132号と宮沢賢治の関係は?
陸羽132号の親は?
陸羽132号とコシヒカリの関係は?
陸羽132号が作られた目的は?
陸羽132号の味は?
陸羽132号は今も買える?
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