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おにぎりの握り方|力加減と塩の量、衛生の基本【2026】

農林水産省が示す握り方の目安は「握手をするときくらいの握力」。塩の量、ごはんの扱い、そして素手で握るリスクまで、公的資…

お米ふぁん編集部 著公開 2026.09.18更新 2026.09.18

おにぎりはただ握るだけ、のようでいて、ふんわり仕上げるのは意外と難しいものです。どれくらいの力で握るのか、塩はどのくらいか。そして見落とされがちですが、おにぎりは食中毒が起きやすい食べ物でもあります。公的な資料にもとづいて整理します。

⏱ 3行でわかる結論

① 力加減の目安は「握手をするときくらいの握力」(農林水産省)。3〜4回回して形を整えます。

② 塩は指3本で触れて付く程度を手のひらになじませる。グラム単位の公的な目安はありません。

③ 素手で握ると黄色ブドウ球菌がつく可能性があります。その毒素は加熱しても壊れません。

力加減は「握手をするときくらい」

農林水産省の広報誌『aff』に、具体的な目安が書かれています。

「おむすびは、握手をするときくらいの握力でむすぶとふんわりとした仕上がりに」「3回から4回手の中でごはんを回しながら三角に形を整えます」

握る回数は3〜4回。何度も握り直すほど、ごはんは詰まって硬くなります。

塩の量はどのくらいか

同じ記事にある手順です。

  • 手のひらを水で濡らす(多すぎると水っぽくなります)
  • 人差し指・中指・薬指で触れて付く程度の塩を手のひらになじませる

グラム単位の公的な目安は見当たりませんでした。参考になる数字としては、日本食品標準成分表(八訂・増補2023)の「おにぎり」が100gあたり食塩相当量0.5gです。業界団体の日本おにぎり協会は1個(約100〜120g)に0.6g程度としていますが、数値の根拠は示されていません。

参考値として見てください

成分表の0.5gは、市販・調理されたおにぎりの平均的な組成であって「こう握るべき」という基準ではありません。具といっしょに食べることも考えると、味の好みで調整するのが現実的です。

ごはんの扱いで仕上がりが変わる

握る前の段階も大切です。農林水産省の記事(取材協力:全国米穀販売事業共済協同組合)には、こうあります。

「炊き上がったらすぐにしゃもじでほぐし、全体を空気にふれさせることで粒が立ち、ふんわりふっくら仕上がる」

また、炊飯器から直接握るのではなく「一度お茶碗に移すことで、ごはんが適温になり、むすびやすくなります」とも書かれています。なお、何℃で握るのが最適かという公的な数値は見つかりませんでした。ネット上でよく見る「60℃で握る」といった具体的な温度には、公的・業界団体の裏づけが確認できていません。

素手で握ることのリスク

ここが一番伝えたい部分です。おにぎりは黄色ブドウ球菌による食中毒の代表的な原因食品です。

食品安全委員会の資料によると、黄色ブドウ球菌は健常な人の約40%が保菌しており、特に手指の傷の化膿巣に多量に存在します。5〜47.8℃で増殖し、10〜46℃で毒素を作ります。そして決定的なのがこの一文です。

「エンテロトキシンは耐熱性が高く、通常の加熱調理では活性を失いません」

つまり、菌がついて毒素ができてしまったら、温め直しても無意味ということです。

実際に起きた事例

東京都が公開している家庭での食中毒事例に、前夜に握ったおにぎりを高温下で12時間置いて食べ、黄色ブドウ球菌食中毒になったケースがあります。都の助言は「手の洗浄、消毒を十分に行い、手袋やラップでくるみながら握るなど、手が直接食品に触れないように」というものです。

ラップで握るのが基本

東京都は「できるだけラップフィルムで包むようにして握り、手指の菌がつかないようにしましょう」としています。事業者向けの手引書でも、手洗いのうえで使い捨て手袋を着用すること、手指に傷がある場合は耐水性の被覆材と使い捨て手袋を使うことが求められています。

セレウス菌にも注意

おにぎりや米飯類はセレウス菌の原因食品でもあります。嘔吐型の毒素セレウリドは126℃で90分加熱しても失活しません。調理後はすぐに食べ、保存する場合は55℃以上または8℃以下が推奨されています。

時間が経っても固くなりにくくするには

おにぎりが硬くなるのは、でんぷんの老化が進むためです。研究報告によれば、老化の速度は0℃付近で最大になり、「冷蔵状態の米飯は老化が速く」、一方で「米飯は、凍結状態にあれば老化が抑制される」とされています。

つまり、作り置きするなら冷蔵より冷凍のほうが食感は保たれます。ただし衛生の面では、作ってから長く置かないことが最優先です。冷凍と解凍のコツはごはんの冷凍保存と解凍をご覧ください。

お米そのものを選ぶなら、冷めても美味しい品種という切り口があります。おにぎりに合うお米ランキングで品種を紹介しています。

よくある質問

おにぎりはどれくらいの力で握ればいいですか?
農林水産省の広報誌では「握手をするときくらいの握力」とされています。3〜4回手の中で回しながら形を整えます。何度も握り直すと硬くなります。
塩は何グラム使えばいいですか?
グラム単位の公的な目安はありません。農林水産省の手順では「人差し指・中指・薬指で触れて付く程度の塩を手のひらになじませる」とされています。参考値として、食品成分表のおにぎりは100gあたり食塩相当量0.5gです。
素手で握っても大丈夫ですか?
東京都は「できるだけラップフィルムで包むようにして握り、手指の菌がつかないように」としています。黄色ブドウ球菌は健常な人の約40%が保菌しており、その毒素は加熱しても壊れません。特に手に傷がある場合は直接触れないでください。
前日に作って持っていってもいいですか?
おすすめできません。東京都の事例では、前夜に握ったおにぎりを高温下で12時間置いて食中毒が発生しています。作ったらできるだけ早く食べ、保存する場合は冷凍してください。

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お米ふぁん編集部

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